私は、にんじんを刻んで炒めたものを作ることがある。
確か、テレビ番組で、細木数子さんが作っていて、簡単で美味いということで、思い出しつつ作ったのだったか。
ちょくちょくやるが、嫁から「にんじんしりしり」と言われて「しりしりてなんや?聞いたことない」とやりとり。
調べてみると、沖縄の料理であるようで、それには炒り卵も入っているのが基本みたいだ。
「しりしり」とは聞き慣れん名前やなと思うが、沖縄ならそういう名前もあろうなと納得。
ところで、先日の昼に嫁から、昼ご飯にしりしり美味しかったよ、とのLINEのメッセージがあった。
はて、ここ数日は作ってないけどなと思い、
私「作ったんや」
嫁「そっか知らんかったわ」
ん…?何か噛み合わない。
私は嫁がその昼に作ったんだと思ったのだが、嫁は私が昨夜にでも作ったもんだと思っているらしい。
こんなことでも噛み合わんことがあるんやから、ちょっとした言葉の取り違いでケンカになったりすることもあろうなぁとか思ったりも。
それはそうと、今回の「にんじんしりしり」、嫁が作ったのでもなく、私が作ったものでもないとすると、誰が作ったのか。
その夜に、こんなメモを嫁から見せられた。

どうも、我々のうちに住み着いているとされている「わらし」がレシピをメモって作っていたのではないか、という話になった。
冷蔵庫にあったはずのものがなくなっていたり、置いてあったパンが半分減っていたり、というときに「こりゃ、わらしやな…」ということにしている。
この「わらし」と我々が呼んでいるキャラは、ときどき我が家に現れて、そんなイタズラというか、勝手に何かをしているようである。
最近では、ありゃ?と思うことがあると「わらしの仕業」として片付けることも多い。
「わらし」の棲みつくうちは幸福になるという話もあるので、好きに行動させてあげようと思うのだ。
今回、レシピをメモっていたとすると、文字を覚え始めているようだから、いちおうこちらの世界の住民としては、正しく覚えてもらおうと思い、添削をした。
そして、嫁に「わらしに会うたら渡してあげて」とLINEで送っておいたのである。
