嫁はコケる。
「今日あそこの道でコケてさぁ」ということを聞くことがある。
また、本人も知らない間に足に青あざができていたりして「これ、どこで打ったん?」と、私に分かるわけがないことを聞くこともある。
もちろん毎日コケているということはないが、わりと頻繁にある気がする。
女子がコケるというのは、ちょっと天然というかドジな印象を与え、人によるだろうけれど、なんだか可愛い、という印象を想起させるところがあるかもしれない。
足をちょっと擦りむいた、手をついたときに少し切っちゃった、というのが、可愛い系?ドジ系?のコケ方か。
小さなバンドエイドを貼って舌でも出して「テヘッ♪」みたいな。
それに対し、嫁のそれは、若干激しさを伴っているきらいがある。
青あざ、腫れ、衣服の破損、という症状を伴うことが多い。
今日、嫁の転倒を目の当たりにした。
「こ、これか…!」というところだ。
宅急便の営業所に荷物を持ち込みに行ったとき。
今年中に今年の荷物は出してしまおうと、いくつかの段ボール箱をカウンターへ運びこんだ後、私は車で待ち、嫁は手続きをしていた。
手配を済ませて出てきた嫁が、小雨の中、小走りに車に向かってくる。
近くまで来たときに、バサバサッ!という音とともに突然、私の視界から嫁が消えた。
慌てて車から出た「おい大丈夫かいな!?」
とにかく起き上がって車へ入ったが、ダウンもズボンもベチャベチャ。
結構激しくコケた感じがあったので、こういうときはちょっと鼓動を感じる。
ちょっとした放心状態の嫁を横に、私は、頭は打ってなさそうなことに少し安堵。
嫁 「…1回帰って服とか着替えたい…」
私 「分かった、ほな車動かすで」
嫁 「うん」
私 「ガソリン入れていこかな」
嫁 「早めにて洗ったりしたい…」
私 「あ、そらそうか…分かった」
と、私も私だ。
どういう体感状態か聞きながら、うちに帰り着いて、嫁は傷ついた体、衣類の処置を始めた。
体の方は、おそらく数日後には青あざになると予測される手の晴れ、救急箱に入っていたバンドエイドは小さくて足りず8枚使用、両膝ともに打ち身と擦り傷。
衣類の方は、どちらもお気に入りだった、ズボン、ダウンともに破れ、ダウンからは暖かそうな羽毛が漏れ出してくる、という有様。
だんだんとお互いに口数も増えていき、平常化、コケたことを笑うこともでき始めた。
うちでコーヒーを一杯飲んで、仕切り直しで予定していた場所へ再出発。
破れたダウンをセロハンテープで貼り合わせていたが、さすがにそれはもう買おうということでに…。
いやいや、びっくり。
一緒にいたら、起きるのにどちらかが手を貸すことくらいできるが、お互い気をつけようなぁと。
なぜ嫁はコケるのか、しかも激しく。
コケた!痛い!気をつけよう!で済むのは、我々40代だということもあるだろう。
30年後とかだとエライことになり得るが、それも、そんなにめちゃくちゃ遠い未来でないような気がしてしまうのは尚早か^^;
嫁によると、右足の方を強く打ったようで「これは、青くなってから黄色くなるやつやわ!」とのこと。
いや、ならんようにしようや…
しばらく痛いで、あれは…