肉もりそば

蕎麦屋で卵をいつまでも混ぜてるおじさんにハマっていた

私「今日の昼飯どうする?」

嫁「あーどうしよう♪」

私「あそこのそばとかどない?」

嫁「あ、そうしよ!」

ということで、ちょくちょく行く蕎麦屋さんに向かった。

嫁はぶっかけ蕎麦のあったかいの、私は柚子鶏そばの大盛り、ほぼいつも通りの好きなメニューと、天ぷらを足す。

さて食おか、頂きます。

しばらくして、何やら二軒隣くらいから、かちゃかちゃと、何か混ぜるような音が聞こえ出した。

ふと、その方向を見ると、嫁が下を向いている。

どうしたんやろう…と思いつつ、えらい長いことかちゃかちゃしてるなぁと、二軒隣を見てみると、卵をひたすら溶いているおじさん。

どうやら、初期から卵を溶いているおじさんの音を聞いていた嫁が、ハマってしまったようだ!ということは、直感的に理解した。

私「うん、分かる」

嫁「喋らんといて…」

私「…」

嫁「あかん…泣けてきた…」

嫁の顔は赤く熟れ、目尻からは涙。

さすがの私も、ここで追い討ちは酷かもしれんと、控える。

まるで、ボクシングの試合である。

嫁「ちょっと落ちつかして…」

いや、私は二軒隣の人の卵溶くのが長いなぁと思うだけやが、お隣の嫁はキツかったようだ。

涙する嫁。

いじりたいが我慢する私。

いやぁ…戦いというのは、奥が深いものだなぁと、改めて思うのである。

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