私は晩酌を楽しむために、アテをつくることが結構多い。
というか、飲みながら作るのが好きで、とくに勤め先が休みのときなんかは、たぶん私の頭の近くに「ふんふんふん♪」と鼻歌の吹き出しが出ているんではないかという感じで、まずはビールをぷしゅーっと開けて飲みつつ、調理にとりかかる。
作るは、いわゆるお酒を飲む人の定番メニューから、かつて、かなりの頻度で居酒屋に通っていた時期があり、そのとき食べたことのあるものの記憶をたどって作るなど。
最近は、ネットで酒がおいしく飲めそうな料理のレシピを調べてみたり、本屋でつまみ本を買ったりして、アテのレパートリーを増やそうとしている。
ちょっと前までは、私が何も考えずに作っていると、和風寄りの味付けが多くなる傾向があったように思う。
あるとき、いつものように、粉末だしと醤油で豚肉と野菜を炒めようとしていたが、ふと、ちょっと変えてみようと思い、台所にブイヨンがあるのを見つけ、ネットで調べてみると、ブイヨン炒めなる料理のレシピを見つけた。
へー、じゃあ今日はこれにしてみるか、ということでブイヨン炒めをつくる。
冷凍枝豆を解凍し、大根おろしにしらすのせて、シーチキンにチーズのせてチン、などといった具合で。
改めて、乾杯。
私 「今日の炒めもん味いつもと違わんか?」
嫁 「ん?」
(もぐもぐもぐ)
嫁 「柔らかい~!」
「わしは『味』を聞いとるんや」と突っ込みそうになる。
お笑いIQの高い嫁のことだから、突っ込めるかどうかボケて試しているのかもしれない・・・
私 「うまい?」
嫁 「あつい!」
※ 私は味を聞いている ⇔ 嫁は温度を答えている
夫婦というのは、近くにいても微妙に遠いのかも知れない。
ちょっとしたパラレル・ワールドである。
