加山雄三さんの「君といつまでも」という曲の間奏で「幸せだなぁ」というセリフがある。
そのセリフ、よく耳にした記憶があるものの、調べてみると1965年のリリースということで、現在40代半ばの私は、リアルタイムでは聞いていないはずだ。
親のカセットテープ、レコードなどにもなかったはずで、にも関わらず、何となく馴染みがある気がするのは不思議なもんだ。
ところで、
「幸せだなぁ…」
そう思うことがあるというのは、まさに幸せなことだよなぁと思う。
なぜかそういうのって、私の場合、些細なことでふと感じることがある気がする。
サプライズな嬉しさや、でっかい喜びというのも当然幸せだが、そういうときは「やったー!」とか「嬉しいー!」と勢いのある幸せ感だろう。
若大将の「幸せだなぁ」のセリフは、私には、ふと感じる幸せ、というイメージとリンクしているようだ。
例えば。
嫁の出先に車で迎えに行ったとき、待ち合わせ場所に着くと、嫁の、丸く、白い顔が、ダウンの上にちょこんと乗っかっているのを見たとき。
とか。
待ち合わせ場所に車で向かい、待っている時に「どっから来るかな?」とまっていると、向こうの方から、嫁の、丸く、白い顔が、ダウンの上にちょこんと乗っかった感じで、トコトコ歩いてくるのを見たとき。
「幸せだなぁ」
結構なことですよ、ほんまに。
別に待ち合わせフェチなわけじゃないんやが、いま思いついた場面がそれなだけで、言い出すと結構あるわけで。
あぁ、そう言えばいつだったか「幸せだなぁ」の話をしたとき、「若大将」のことを間違って「青大将」と言ってしまったことがあった。
蛇の種類でそういうのがいるのだが、気付いて笑った私をよそに、嫁は「若大将やろ?」と冷静に突っ込んでいた気がする。
ヘビの種類やと知らんかったらそうなるか。
冷たい視線ではなかったので、傷つきはしなかったが「ありゃ?」と思ったなぁと思い出した。