「ミナミの帝王(ブランドの重圧)」のDVDをTSUTAYAで借りてきて観た。
先週だったか、車で出先から帰っている途中で、映画でも借りようかということで、嫁にチョイスしてもらった。
借りてきたのは、冒頭の「ミナミの帝王」そして「ウルフ・オブ・ウォール・ストリート」「オーシャンズ11」。
残すところ「オーシャンズ11」だけなので、今日か明日には観てしまおうと思っている。
ところで、昨夜は酒を飲みながら「ミナミの帝王」を鑑賞。
その日は初詣に行って、夜店の屋台で貝のつぼ焼きをアテにワンカップを飲んだこともあって、ほろ酔いで見始めた。
このシリーズは、ある意味で「水戸黄門」などと同じで、最終的には主人公の「銀ちゃん」がいわゆる悪を成敗する形で終わるのが常だ。
ただ、前者と比べると、いろいろと法律やらゼニの話やらの現実の事柄が絡むので、より楽しめるところがある感じがする。
嫁のセレクトにはちょくちょく入ってくる「ミナミの帝王」だが、私もかなり楽しめてよろしい。
今回は「ブランドの重圧」というもの。
メインストーリーは、老舗のふぐ屋の2代目が、不景気やら、ディスカウント店の出現やら、仕組まれた罠などで、受け継いだ店の土地を手放さなくてはならなくなり、自殺に追い込まれそうになる。
2代目は、命くらい大切なその店の土地を手放すことに最後まで抵抗し、嫁さんの、手放すことも考えようという提案に対しても「お前には関係ない!俺1人の問題や!」と怒鳴る。
そのシーンで嫁は突如DVDを一時停止した。
そして、
嫁 「えーなんでー!一緒に店やってるんやから2人の問題やんかー!」
私 「まぁそうやけど」
嫁 「ちがうのー?」
私 「男のややこしい思い入れっちゅうのもあるんやろう」
嫁 「でも、関係ないっていうのはちがうでしょうが!」
私 「まぁ関係はあるわなぁ」
嫁 「やんなぁ。はい進めるよー!」
どうも、一緒に店をやっているのに、関係ない!というセリフに反応したようだ。
最終的に、その店は手放すことになるのだが、もともと3500万の申し入れがあったのたが、「銀ちゃん」の諸々の作戦が功を奏して、1億という価格で譲ることになり、借金や人間関係も含め、おおよそ丸く収まることになった。
私 「面白かったわ」
嫁 「…」
私 「面白くなかったか?」
嫁 「命くらい大事な店、3500万やったら売らんけど、1億やったら売るんや…」
私 「そこ?(笑)」
嫁 「金額で変わるんや…」
私 「いやいや、それも無いとは言えんやろうけど、先代の奥さんが『先代の魂は店にあるんやなくアンタ(2代目)に宿ってるんやからね』と言うてたやろ? それがあっての手放しやろ」
嫁 「あぁそうか…」
私 「たぶん。ただ、1億言うたらちょっと魂にも言い訳したくなるかもしれんけどな(笑)」
・・・
嫁が反応したシーン、私も「あかんあかん、そういうやりとりになるとマズイ、せっかく2人とも何とかしたいという気持ちは一緒やのに…」と思っていた。
嫁が「関係ないことない!」というのも同じ発想なのかもしれない。
男も女もお互いに分かりにくいことはあって仕方がないとは思うが、良くしたいと思っている2人がこじれるというのは、いやはや避けたい状況よなぁと思う。
翌朝、嫁は布団の中でも「1億円やったら売るんや…」と寝ぼけて言っていたように思う。
「すまん、俺も売るかもしれん…」と思いつつ嫁の寝顔をそっと撫で、寝室を離れたのである。