数日前に「一瞬の夏」というノンフィクションの本を読み終えた。
沢木耕太郎さんの作品だが、この人の名前を知ったのは「春に散る」という小説で、これは新聞に連載されていたそうだ。
それも、連載されているときには知らなかったのだが、義母が読んでいて面白かったらしく「お薦めよ」と言っていた。
あるとき本屋さんで単行本が並んでいるのを見つけて「そう言えばお母さん言ってたなぁ」と思い出し、購入したところ、結構ハマって通勤時間を使って数日で一気読み。
沢木耕太郎さんと言えば「深夜特急」で知っている人が多いのかもしれない。
大沢たかおさん主演のドキュメンタリー的なドラマにもなっていたし。
私は、小説にしてもドラマにしても「深夜特急」という作品は、公開同時に出会わなかったのだが、何年か前に香港へ出張に行ったときに「重慶マンション」の前を通りかかった際、一緒に行った後輩が「ここ『深夜特急』に出てきたとこですやん!」と言っていて知るに至った。
で、香港から帰ったときに「深夜特急」の文庫本を買って香港滞在時のところだけ読んだ。
そんなこんなで「深夜特急」「春に散る」と、私にはどちらも面白いと感じたので、他の作品も読もうと思い、本屋で見かけた沢木さんの本で「敗れざる者たち」「一瞬の夏」と立て続けに読んだ。
内容についてはネタばれさせないよう書かないとして、読んでいていろいろ考えさせられるところがあった。
読み終えた日の晩酌で、
私 「今日『一瞬の夏』っていうノンフィクション読み終えたんやが、いろいろ考えたわ」
嫁 「へー」
私 「『いつか、いつか』って言うてて、その『いつか』が来るんだろうか…とかな」
嫁 「いつやるの!!今でしょ!や」
私 「ははは、まさにや」
嫁 「・・・」
私 「・・・」
嫁 「あ、ごめんごめん!腰の骨、折ってしもうたな!」
私 「(笑)!」
嫁 「?」
私 「『話の腰』のことか? 腰の骨、折ったら大ごとやわな…」
嫁 「うっわ!ほんまや!あははは!おもろー!」
私は自分の腰の骨を折られたとは気づかず、ビールを飲みながら喋っていたのか。
「お前の腰はもう折れている…」「なにっ・・・ひでぶー!」ってなもんか。
読後感に、新たな感覚がもたらされた感じだ。