トリの後のナスビ

私が作る、晩酌のアテの中で、油多めの茄子の蒸し焼きは嫁に好評だ。

週にいっぺんくらいはリピしてるだろうか。

私 「今日なに食いたい?」

嫁 「茄子のやつ」

ということで、一品に入れることにした。

ただ、茄子をメインにというのはちょっと弱い気がしたので、逆算して、とりモモを蒸し焼くことにした。

逆算というのは、例えば、フライパン1つで何種類かのアテを作れる、とかいうのが私は好きで、はじめに作ったものの形跡を使うことで、次の料理が旨くなる、なんていうことに、ちょっとした悦びを感じる。

茄子を炒めるのに、トリももから出た油を使うと、油と相性のいい茄子が旨くなるようなのだ。

トリももが焼き終わり、残っている油に和風だしを足して、茄子を入れてフタをして蒸し焼きにする。

茄子がヒタヒタな感じになったら、器に盛って、しょうゆを絡めて、すりおろし生姜を添えて出来上がり。

この手順で進めることに決定!ということで、DCスタート。(DC : Drinkig Cooking、関連記事「何度でも乾杯」)

蒸し焼きは、待ち時間もあるので飲みが進み、私は徐々に饒舌になる。

私 「この〜、トリが出来上がると〜、ナスビをやりますよ〜」

嫁 「・・・」

私 「言うなれば『トリの後のナスビ』〜」

嫁 「・・・」

私 「『トリの後のナスビ』!」

嫁 「え、なに?」

私 「『トリの後のナスビ』やがな」

嫁 「なんなんそれ」

私 「『私の頭の中の消しゴム』(をもじってるん)やんけ!」

嫁 「わかるかい! むっず…!」

とか言うてるうちに、トリももと茄子の蒸し焼きの2品が出来上がり、冷奴とサラダあたりを追加し、テーブルについて2度目の乾杯なのである。