ほぼ毎日の晩酌で、調子よく飲んだとき、言い換えると、少々飲みすぎになったときなどは、先にダウンしそうな方が先に寝室へ向かう。
ダウン!と言っても、飲み過ぎて気持ち悪くなるような、大勢で飲むときのような飲み方は、晩酌ではしないので、ここで言うダウンは、眠さがピークに来る状態のことだ。
そうそう、我々夫婦はお互い、大勢の飲み会なんかでは、楽しいノリになったときなど、自身はそれほど酒に強い方でもないのに、猛者たちのペースで飲んだりなんかして、帰りに厳しくなることも少なくなかった。
もちろんそれは、気の許せる友達だからなのだが、私だと、終電前のホームから顔を出して「そそう」をしたこともあったし、嫁は、終電の中で同様のことが起こりそうになり、次の駅で仕方なく下車、広場で休憩、タクシーよりもラブホに泊まった方が安い、ということで30分くらいは歩いてなんとか見つけ、セーフ!ということもあった。
ああいうのは、酒の光と陰やなぁ…
アラフィフの我々に話を戻して、晩酌でちょっと飲み過ぎたか、睡眠欲が勝ってきたときには「あかん…お先…」ということで、どちらかが先に寝室へ行く。
調子のいい方、まだいろいろ考えたい方、しっとりしていたい方は、引き続き、居間で。
そうなると、落ちた方はもう分からない。
先日は、私が先に寝た。
そして、朝、目覚ましで起きて横を見ると誰もいない。
「あらま、コタツで落ちたな…」
と、居間に行ってみると、電気もつけたまま、酒のコップも置いたままコタツに潜っている嫁を確認。
顔を触ると、
「ん…」
と言うので無事を確認、ということがあった。
その何日後か何週間後か、また私が先に寝たときは、朝起きて横を見ると、そこにはスヤスヤ眠る嫁。
目覚ましを消してしばらく「嫁やなぁ」と眺めていたが、私も2度寝してしまい、気づいたら出かける時間ギリギリ。
急いで着替えて準備して、もう一度…と嫁を触りに行くと、浅く起きて握手を求められ、しばらく握手。
マジで間に合わん!と後ろ髪(無いけど)引かれる思いで私は走る…
酒のせいでバタバタして良くないのか、酒のお陰で嫁をまじまじと眺めることができるのか。
酒、晩酌とは良薬口に苦し、といったところか。