私の親父は木工家具を作る仕事をしていて、いわゆる職人気質、昭和、和風、頑固者という印象で、厳しくも優しい親父だった。
基本、和食のアテに日本酒、というのが晩飯どきの常だった。
私が酒を飲むようになるまでにこの世を去ってしまったのは心残りだったけど。
その子供の頃の食生活の影響があるのかないのか、どちらかというと私は和食よりの好みの部分があるかもしれない。
居酒屋なんかに行って注文するのは、だし巻き、山かけマグロ、ししゃも、みりん干し、漬け物、というのがパッと浮かぶ。
ちょっと値段の張る居酒屋へ嫁と行って食べた、川津海老の素焼きとか、空豆の素焼き、なんてよろしいな〜。
子供の頃は、原則和食という食生活で、外食はごくたまに、焼肉バイキングとか、中華料理屋に行ったりしていたか。
今では普通に食べるが、ピザとかパスタといった、いわゆる洋食らしいものが食卓にあがることはあんまりなかったように思う。
ふと思い出したのだが、嫁と付き合い出して何年かした頃、高校?大学?のときだったろうか、ドリアなるものを初めて知った。
高校なら、30年近く前、1980年代?
グラタンは食べたことがあって知っていたがドリアは知らなかった。
白米の上にチーズがのっているのを見て「なんじゃこりゃ〜!」とド肝をぬかれた覚えがある。
まさに文明開化。
嫁に教えてもらってなくても、いずれドリアくらいは知ることになっただろうとは思うが、嫁始まりで知った、そういう細かいことって結構多いように思う。
嫁は学生時分から、アメリカ、イギリス、タイなどへ行ったりしていて、私に、世界は広いんだよ、ということを教えてくれていたのかもしれない。
ドリアでそこまで言うのは大げさか…