
着ヤセする服

嫁とのやりとりなどを旦那が書いているブログです。

私はちゃんと読んだことがないのだが、「頭文字D」という漫画がある。
走り屋さんの物語。
タイトルは知っていて、走り屋の話だということも知っていたのは、たぶん友達の中に車の好きなやつがいて愛読していたのもあるだろうし、かなり人気を博した漫画だったようなので、自然と耳に入っていたのだと思う。
私自身はあんまり車にこだわりがなく、動きゃぁいいという発想で、自家用車は持っているが、これは、少々擦りキズあり、走行距離8万キロの中古車を、本体価格27万円で買って、今年で8年くらいは使っていることになるかと思う。
嫁も同じく、車種など私以上に知らない。
私 「今乗ってるキューブってどこの車か知ってる?」
嫁 「ニッサン」
私 「おー知ってるやんか。じゃあ、エスティマは?」
嫁 「カローラ?」
私 「それ車の名前や」
嫁 「ソニー?」
私 「それ家電や」
という具合だ。
そういえば、義理の兄さんは、車、バイクともに好きで「この擦ってるところそのままにしといたら良くないで」と心配してくれるものの、そのまんま。
運転中に雨が降ってきたりすると、洗えていいわ~と思う。
里帰りで親戚が集まるときには、気づくと義兄が、私の車を洗ってくれていたりしたこともあった。
不潔にしてるつもりはないのだが、車好きの人からすると、ちょっとした汚れが気になってしょうがないのかもしれない。
お手数かけます・・・
そんな私なので「頭文字D」といった漫画を、自分で買って読むということはなかったのだが、ひょんなことで、嫁がちょっと読んだらしく、主人公が豆腐屋の息子だという、新しい知識と合わせて、そんな漫画あったなぁと思い出したのだった。
読みだすと、続きが読みたくなるもので、足りない巻を古本やさんへ探しに行ったときのこと、
嫁 「『かしらもじD』あったー!」
と言った。
私 「大喜利みたいやな」
嫁 「?」
私 「?」
嫁 「『かしらもじD』あったわ」
私 「!」
嫁 「かしらもじ・・・」
私 「『イニシャルD』な」
嫁 「えー!!知らんかった!『かしらもじ』って思ってた!」
私 「ほれ、ちゃんとフリガナふってあるやん(笑)」
嫁 「ほんまや~!ずっと『かしらもじ』って思ってた!」
ボケていたのではなく、知らなかったのだ。
ふと読んでみたいなぁと思った本があり、ジャンル的に、もしかすると嫁が持っているかもしれないと思って聞いてみたものの「買ったのは確か、でも、難しくて売ってしまったかもしれん」という返事で、結局分からず終い、ということがあった。
(過去の記事「おたずね本」)
あるとき、
嫁「あったわー!」
私「なにがや?」
嫁「前に持ってへん?って言ってたやつ」
私「ほぉ」
嫁「これこれ」
私「お、あったんや」
嫁「カバーかけてたから分からんかったんやわー」
私「おー、買ってなくて良かったわ」
未購入、しかも、読みたい気持ちも続いていた、ということで、万事OKの良い結果だったわけだ。
でもちょっと疑問に思ったとこがあった。
はじめに聞いたとき、かなり探してくれていたにも関わらず、なぜ今、いつも使っている本棚から見つかったのか。
私「なんで普通に見つかったんや?」
嫁「カバーつけたままやってん」
私「あんときえらい探してくれてたやん」
嫁「カバーやん」
私「探すとき、カバーついてる本あったら外して見ぃへんか?」
嫁「いや〜気づかんかったな〜」
私「そんなもんか」
嫁「そんなもんよ、ふふふ♪」
・・・
まったく文句というわけではないのだが、嫁がはじめのときに、かなり一生懸命探してくれていた感じを思い出しつつ「それでも見つからんこともあるもんなんやなぁ」と思ったのだ。
BGM「夢の中へ」井上陽水
一緒に暮らしを踊りましょう、ということで。
私はときどき、懸賞に応募する。
かつお節の懸賞でテレフォンカード。
ウィンナーの懸賞で加工肉盛り合わせ。
トリスの懸賞でウィスキーとグラス。
など、ときどき当たっている。
何か得した気分になるのもあるが、よく考えてみると、応募したことを忘れた時期に配達される感じで、
嫁 「なんか届いてたよ」
(箱を開ける)
私 「あ!懸賞当たったんや!」
と、忘れていたことによって、喜びが倍になるのかもしれない。
先日は、酒屋さんでビールの箱買いをしたときに、何やらキャンペーンの案内が付いていた。
それだけで、ちょっとだけテンションが上がるのだが、内容を見ると、そのチェーン店の金券が当たるということだった。
どちらかというと、商品が当たる方が、なぜか楽しい感じがするのだが、金券もそりゃあったら助かるんで、応募することにした。
ビールのまとめ買いをしたので、ハガキ1枚で3口の応募ができるぞ…と応募の準備にとりかかる。
その様子を見て嫁は、
嫁 「ときどきそうやって懸賞に応募してるけど、なんか面白いわぁ」
と言う。
私からすると、何が面白いのか分からないが、旦那を面白いと思えるのは悪いことではないだろう。
レシートの端をセロハンテープで貼りつける。
レシートの購入品が記載されている部分がむき出しになっているので、雨に濡れて滲んでしまったり、擦れて薄くなったりしないかと心配になったので、荷造り用の大きめの透明テープでレシート全体にかぶせるようにも貼り付けた。
必要事項を書いて切手を貼り完成。
あとは、明日の朝、ポストに投函するだけだ。
・ ・ ・
さて、翌朝。
投函すべく手にとったハガキを見て愕然とする私。
レシートの文字が消えている…!!
おそらく、荷造り用の大きいテープの接着剤に含まれる成分で、消えてしまったのだと思われる…
私 「見て…」
嫁 「ん?」
私 「文字が消えてる…」
嫁 「えー!ほんまやー!」
私 「しゃーないなぁ」
嫁 「あんだけ張り切って準備してたのにぃ」
私 (そんな張り切ってたんか)
嫁 「そのまま送ってみたら!?」
私 (それは無理やと思うわ)
嫁 「え〜かわいそ〜」
私 (いや、そこまででは…)
・ ・ ・
私以上に、残念がってくれた嫁である。


自分の嫁のことをいろいろと好き勝手に書いているが、私らは2人とも、どちらかというとおとなしい方の人間だろう。
2人で参加したあるイベントで知り合った関東の人から「関西の人でもそんなに喋らない人もいるのね」と言われたことにも表れていると思う。
そんな2人でも、対比してみると、
嫁は大味、私は繊細、
嫁は積極的、私は消極的、
嫁の攻め、私の守り、
といった構図になる感じがする。
分野によって性格が逆転することもあるようだが、総合的にはそんな感じだろう。
といったことを考えつつも、そう言えば、嫁の言葉は丁寧だなぁとふと思うことがある。
例えば、喧嘩をしたときなんかも、汚い言葉、乱暴な言葉を使ったのを聞いた記憶がない。
また、私に対して命令口調で何かを言った、っていうことも1度もないと思う。
これ、結構大事なことかもしれないなぁと思う。
少なくとも私にとっては。
偉そうに言わない、ということではなくて、何というか、品を保っているというか。(ええように言い過ぎか…)
人様のことを批判するつもりじゃないけど、結構カップル、夫婦でも、女性が男性に対して「お前が悪いんやろ!」とか言ってるのを聞くと、私個人的に何となく抵抗感がある。
男性が女性に「お前」というのは何も思わないんだが、結局これは聞き慣れている、言い慣れているだけなんかな。
正論で考えると勝手なもんやな…
そういえば、子供に対して「何しとんねん!アホかお前は!おとなしくしろ言うてるやろ!」みたいな、同年代の友達にキレるみたいな怒り方をしているのを聞くのも、なんか辛かったりすることもある。
たぶん、嫁も私も、そういう怒られ方はされなかったんだろうなぁと、今を見ていて何となく想像できる。
ちょっと話が複雑な事になりそうなので、このくらいにしようかと思うが、人の話し言葉って、文字通りの意味と、その人の育ってきた環境、そして出来上がった人格が乗っかって、相手に印象を与えるもんなんだろうなぁと思う。
嫁の話し言葉には、大らかさ?どっしり感?が自然と醸し出されているような感じがする。